30km走で超回復による強化を

除々にステップアップしてきて、遂に30km走。
この30kmに取り組むテーマはズバリ「超回復」です。
疲労した状態から普段の活発な姿に戻るだけならば、単なる回復です。
そうではなくて、より大きな負担で体を刺激し、
以前よりワンランク上の強さを獲得しようという働きが「超回復」と言われています。
ランニングの場合、心肺機能や脚筋力がこれまでになく強化されると考えて良いでしょう。

つまり30kmという距離が、その刺激に当たります。
刺激の大きさとしては、回復後にフルマラソンを完遂する十分な力が期待されます。
その意味ではサブ4を狙うランナーであれば3時間走の段階で、
その準備は出来ているともいえます。ただし確実にサブ4を成し遂げ、
3時間台を狙おうというのならば、やはり何とか30km走をこなしておくべきです。

肉体的、精神的なタフネスを手に入れる

肉体的な側面にのみ「超回復」の効果が現れるものではありません。
30kmという距離を経験することで、精神的な強さをも獲得出来ます。

これは「超回復」というよりは、一般的に経験値がアップするといった方が適当な表現でしょう。
フルマラソンには距離への不安が常につきまといます。
そのため距離に対する恐怖が残っていたのでは、精神的な安定は望めません。

そこでフルマラソンに近しい30km走を経験し、その恐怖を取り除いておきます。
30kmまでくれば、残るフルマラソンの距離はあと12kmちょっと。
これならば何とか全体が見えますね。
つまり、当時は途方もなかった未知なるものに対する恐怖も薄れ、
自信を持ってスタートラインに立てるのです。
絶対的な体力がすべてのマラソンですが、
自信という「気持ち」が結果を大きく左右してしまうということでもあります。

願わくば大会前に一度は30km走に取り組み、
笑顔でゴールラインを迎えられるタフネスを手に入れようではありませんか。


【※超回復とは?】
今まで経験したことのない長距離を走ることで、
当然かつてなかったほどのダメージが体に残ります。
この大きなダメージが刺激となって、そこからの回復には、以前より強くなろうとする力が働きます。
つまり30km走を経験することで、
その30km走に今度は余裕を持って対応できるように体が準備をするわけです。
心肺機能や筋力はもちろん、
代謝機能や精神力に至るまで、ワンランク上の向上が見られるのです。

 

 

◆ 下記の各ポイントも合わせてご覧ください ◆

 【ジョギング】トップ
 その1 負荷を上げる 【トレーニングの5か条】
 その2 効果的な練習法 【トレーニングの5か条】
 その3 ときには長い距離に挑戦 【トレーニングの5か条】
 その4 練習の流れをつくる 【トレーニングの5か条】
 その5 マラソン足を作り上げる 【トレーニングの5か条】
 LSDで持久力を高める
 心拍計を用いたサブ4トレーニング
 テーピングで安全性を高め、疲労を軽減
 アミノ酸を活用して効果的なトレーニングを
 疲労を軽減する作用を持つアミノ酸
 ペースを落として距離を伸ばす
 フルマラソンには目標タイムを設定しよう
 スタミナアップはゆっくり長く
 スタミナアップには欠かせないLSDで走るベースを作る
 はやる気持ちを抑えたセルフコントロールを
 マラソン初心者はとくに、ゆっくり目のスロージョグを
 マイペースとスローペースを使い分ける
 LSDでフォームを整える
 「上り」「下り」でトレーニングを最大化させる
 フルマラソンの前に2時間走を実施
 1週間に5km走×3回でスタミナアップ
 「距離走」と「時間走」で着実にレベルアップ
 3時間走で確かな自信をつける
 練習中に違和感を感じたら迷わずストップ


 

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