LSDで持久力を高める

マラソンの練習にあたって、LSD(エルエスディー)と呼ばれるものがあります。
これは、Long Slow Distanceの頭文字を取ったもので、
訳すと「長い距離をゆっくり走る」というもの。
この目的は、弱い刺激を体に長時間与え続けて、
眠っている身体能力を存分に引き出すところにあります。

ひと通りジョギングに慣れてきたら、LSDにチャレンジしてみます。
皆さんご承知のように、速く走ることは大変です。
しかし、このゆっくり走るということも同じぐらいに大変で、高度な技術がいるもの。

それはフォームの維持に現れます。
通常の走り慣れたスピードで走っていた人が速度を落とすと、
自然とフォームは崩れるものです。
理由として、体のバランスを柔軟に確保するだけの
筋力が十分に出来ていないなどの問題がありますが、
やはりそれだけの負荷が体に掛かるものなのです。

長距離を走るという、この手の練習では、
まず無理のない範囲でスタートし、除々に距離を伸ばしていくことが必要。
そしてLSDのポイントは、あくまで「ゆっくり」と走ることです。

 

LSDで持久力を培う

「トレーニングの5か条 ・その3」で説明しましたが、
フルマラソン出場において長距離ランの練習は不可欠です。
しかしこの練習は、可能であれば3、4ヶ月に1回、もしくは半年に1度で十分。
そしてこの、「ゆっくり」と走ることが大前提のLSDも同様です。

先の「その3」と、ここで話している内容はほぼ一緒なのですが、
決定的に違う点はスピード。
「いつもどおり」に対して、「ゆっくり」です。
そこで、忙しくてどちらも練習している暇はないという方は、
このLSDの方を優先してください。

基本的な持久力を高めるのに適した練習が、このLSD。
フルマラソン完走を目指す皆さんにとっては欠かすことの出来ないものとなります。

タイムで見るLSDの目安

LSDで120分ぐらい大丈夫

フルマラソンで5時間を切れるぐらいの力が付いている

LSDで180分ぐらい大丈夫

フルマラソンで4時間を切れるぐらいの力が付いている

もちろん、ここではサブ4(4時間切り)が目標ですから、
180分の走破ができるように練習を積んでいきましょう。

 

 

◆ 下記の各ポイントも合わせてご覧ください ◆

 【ジョギング】トップ
 その1 負荷を上げる 【トレーニングの5か条】
 その2 効果的な練習法 【トレーニングの5か条】
 その3 ときには長い距離に挑戦 【トレーニングの5か条】
 その4 練習の流れをつくる 【トレーニングの5か条】
 その5 マラソン足を作り上げる 【トレーニングの5か条】
 心拍計を用いたサブ4トレーニング
 テーピングで安全性を高め、疲労を軽減
 アミノ酸を活用して効果的なトレーニングを
 疲労を軽減する作用を持つアミノ酸
 ペースを落として距離を伸ばす
 フルマラソンには目標タイムを設定しよう
 スタミナアップはゆっくり長く
 スタミナアップには欠かせないLSDで走るベースを作る
 はやる気持ちを抑えたセルフコントロールを
 マラソン初心者はとくに、ゆっくり目のスロージョグを
 マイペースとスローペースを使い分ける
 LSDでフォームを整える
 「上り」「下り」でトレーニングを最大化させる
 フルマラソンの前に2時間走を実施
 1週間に5km走×3回でスタミナアップ
 「距離走」と「時間走」で着実にレベルアップ
 3時間走で確かな自信をつける
 30km走で超回復による強化を
 練習中に違和感を感じたら迷わずストップ


 

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